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ダブリンでFFPワークショップ開催

掲載: 2014年9月30日(火), 9.34CET
クラブ・ライセンシング規則およびファイナンシャル・フェアプレー(FFP)規則に関するUEFAのワークショップがダブリンで開催され、両制度のクラブサッカーの財政安定化への貢献が強調された。
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ダブリンで開かれたワークショップで講演するクラブ・ファイナンシャル・コントロール機関(CFCB)のブライアン・クイン氏 ©Sportsfile
掲載: 2014年9月30日(火), 9.34CET

ダブリンでFFPワークショップ開催

クラブ・ライセンシング規則およびファイナンシャル・フェアプレー(FFP)規則に関するUEFAのワークショップがダブリンで開催され、両制度のクラブサッカーの財政安定化への貢献が強調された。
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ダブリンで開かれた第12回UEFAクラブライセンシングおよびファイナンシャル・フェアプレー(FFP)ワークショップでは、その制度による成果が強調された。

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今回のワークショップでは、2013-14シーズンの主要イベントの回顧に加えて、クラブ・ライセンシング規則とファイナンシャル・フェアプレー規則のさらなる進化の可能性が議論された。また、2003年のクラブ・ライセンシング制度導入以来の成果を背景に、どのように欧州クラブサッカー界が今後も繁栄を続けるための推進力を得ていくべきかについても話された。

この年次会合にはUEFA加盟全54協会が参加。それに加え、今回はFIFA、そしてUEFAと姉妹関係にあるアジア・サッカー連盟(AFC)、アフリカ・サッカー連盟(CAF)、北中米カリブ海サッカー連盟(CONCACAF)の代表者も議論に加わった。

約140人が出席した2日半にわたるイベントは、アイルランド・サッカー協会(FAI)のジョン・デラニー会長の開会の辞で幕を開けた。続く基調講演では、UEFAクラブ・ライセンシング委員会のデイビッド・ギル委員長が登壇し、クラブ・ライセンシングとファイナンシャル・フェアプレーの両制度を推進する上で各サッカー協会の果たした役割の重要性を指摘。また、クラブとの密接な協力、優れたガバナンス、そして厳格な財務規則は、すべての利害関係者に恩恵をもたらすと語った。

「ファイナンシャル・フェアプレーの全面実施初年度に得られた成果は、今後に向けて非常に励みになるものだった。UEFAは、一部のクラブによるシステミックな過剰支出と戦うべく、適切な行動を示している」とギル氏はワークショップで述べた。「さらに、最近のデータを見ると、欧州トップクラブの純損失総額は、この2年間で17億ユーロ(約2300億円)から8億ユーロ(約1100億円)に減少しており、各クラブが新しい環境に対応し、それぞれの戦略を調整していることが浮き彫りになった。ファイナンシャル・フェアプレーは、今やサッカーを構成する景色の一部になっている。すべてのクラブがこれを徹底することが、極めて重要だ」

UEFAクラブ・ライセンシングおよびファイナンシャル・フェアプレーの部門責任者であるアンドレア・トラベルソ氏は、2013-14シーズンの活動を振り返った。この総括では、1部リーグの562クラブが参加し、内453クラブにUEFAライセンスが付与された決定のプロセスがまとめられた。また、ファイナンシャル・フェアプレー規則の全面適用の一環として導入された、ブレークイーブン要件の初回評価についての概要も開陳。合計6クラブが、規則への不適合を理由に2014-15シーズンのUEFA主催クラブ大会への参加を認められなかった。また、ファイナンシャル・フェアプレー規則の成果として、債務超過額の合計は2010-11シーズンの5700万ユーロ(現在の換算レートで約79億円)から減少を続けており、800万ユーロ(約11億円)まで縮小した。

UEFAクラブ・ファイナンシャル・コントロール機関(CFCB)調査部門のメンバーであるブライアン・クイン氏は、UEFAクラブ・ライセンシングとファイナンシャル・コントロールの両規則への適合をチェックする同部門にとって、非常に忙しい1年だったと振り返った。2013-14シーズン、CFCBはUEFA主催クラブ大会に出場した237クラブについて評価を行っている。

ブレークイーブン要件への適合の初評価という大きな仕事で、CFCBの調査部門は76クラブに対して追加情報の提出を要求。数々の適合監査を経て、9クラブが捜査対象となり、各クラブにファイナンシャル・フェアプレーの原則を守らせていくため、最終的に和解協定を結んだ。

活発なパネル討論会では、ジャベド・カーン(イングランド・プレミアリーグ)、レギーナ・コッピンガー(FAI)、ヤン・ペテル・ドッゲ(オランダ・サッカー協会、KNVB)、ベルナー・メグリッヒ(ドイツ・サッカー協会、DFB)の各氏が意見を戦わせた。アイルランドで最も成功を収めているクラブであるシャムロック・ローバーズFCのジョナサン・ロシェ会長もファイナンシャル・フェアプレーの実施、国内レベルでのブレークイーブン要件導入の可能性、UEFA規則について今後起こり得る変更、クラブへの新基準導入の影響などについて論じた。登壇者以外も活発に発言し、まだ修正も必要だが、両規則はサッカー界全体に大きなプラスの効果をもたらしているという見方で一致しているようだった。

また、クラブ・ライセンシングの中心的プロセスにおいて各国協会が直面した課題も、テーマに上がった。イタリア・サッカー協会(FIGC)の第一審機関の長であるチェーザレ・ビソーニ氏、ルーマニア・サッカー協会(FRF)のクリスティアン・イリエスク氏、セルビア・サッカー協会(FSS)のライセンシングマネジャーであるネナド・サントラツ氏、UEFAクラブ・ライセンシング委員会のイバンシツァ・スダッチ副委員長が、FAIのクラブ・ライセンシング責任者であるリチャード・フェイヒー氏と共に、この問題を議論した。

ワークショップでは、豊富な経験と知識を有するパネリストが、国際移籍に対する支払い遅延という問題の解決に向け、国内の管理をいかに拡充できるかについて、議論のたたき台を提供した。国内のクラブ・ライセンスの取扱いについてスポーツ仲裁裁判所(CAS)が最近下した裁定も討議の対象となった。各国の仲裁機関による介入については、パネリストと参加者の双方が支持を表明。不払いのケースで各国の意思決定機関が下した判断に異議を唱えるための手段として歓迎された。

UEFAクラブ・ライセンシング規則およびファイナンシャル・フェアプレー規則のレビューでは、クラブを対象としたモニタリング結果の提出といった具体的な領域が検討された。また、各国のサポート・リエゾン・オフィサー(SLO)のコーディネーターに対して行ったアンケート結果を通じて、システムの継続的な変革の重要性も強調されている。SLOの要件が初めてクラブライセンス制度に導入されて以降、サポーター関係でも良好なインパクトが確認されている。

クラブ・ライセンシング制度は広く成功を収め、その効果は各所で認識されている。そのことは、アフリカ、アジア、そして北中米でもこの制度が導入され、世界のサッカー界に広がりを見せていることでも明らかな旨が会議で強調された。

UEFAおよびFIFAのその他の連盟との間には覚書が存在し、制度導入以来ヨーロッパで10年以上に渡り蓄積された経験と知識が共有されている。また、FIFA、AFC、CAF、CONCACAFの代表団は、UEFAの加盟団体と話し合い、貴重な経験をシェアする機会を与えられた。クラブライセンス制度やファイナンシャル・フェアプレー規則といった良好なガバナンスと開発手段を用いることにより、サッカー界全体に大きな恩恵がもたらされることが証明されたワークショップとなっている。

最終更新日: 14年12月16日 13.00CET

関連情報

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協会
  • アイルランド・サッカー協会
  • ルーマニア・サッカー協会
  • イタリア・サッカー協会
  • セルビア・サッカー協会

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